最強の武器を求めて(前編)

 アクバを倒すためには最強の武器が必要。しかし、最強の武器は人間界には存在しない。

 ないのなら 造ってしまえ ホトトギス。

 そんな訳で最強の武器を造ることになったアム・シガール。
 最強の武器の造り方は『最強の武器の理論』という書物に記されているらしい。

 まずは王宮の書庫管理をしているシスター・シンカッシュにこの書物の在り処について聞いてみる。

「エダニアム教団本部の書庫にいってみるニョロ」

 ニョロ? 空耳か?(汗
 まぁいい。さっそくエダニアム教団本部へ。

 エダニアム教団本部で目的の書物『最強の武器の理論』を入手。また、エダニアム教団の大教母ザルナッシュから最強の武器に関する情報を得ることができた。
 目的の書物『最強の武器の理論』に書かれていた内容と、大教母ザルナッシュから聞いた話をまとめるとこうなる。

 最強の武器を造るには、最高級の金属を最良の溶鉱炉で製錬し、最高の魔法で強化すること。
 すなわち

  • 最高級の金属・・・ミスリル鉱石にクルトゥクの粉を混ぜて鋳造された合金
  • 最良の溶鉱炉・・・ドワーフの職人達が作り出した溶鉱炉
  • 最高の魔法・・・ドラゴンの卵を触媒としてエンチャント

 ドワーフ、ミスリル鉱石、ドラゴン。いずれもこれまでの探索で見たことも聞いたこともないが、未踏の第七、第八階層まで下りれば何か手がかりを得られるかもしれない。

 第7階層は、この地下世界で最高の暗殺者と評される種族ラットマンの巣窟。
 姿を消し、毒の塗られたダガーを使って攻撃してくるラットマンだが、ファイアボール1発で死ぬ程度のHP量しかないので次々と葬り去っていく。
 彼らは精密な毒のアサシンダガーを必ず落とすのでいい小遣い稼ぎになります。

 特にめぼしいものも見つからないが、この階層には

芋虫

 これがいた。洞窟の穴と同サイズの巨大な芋虫。
 動きがかなり気色悪いうえに、倒すと洞窟内に血のりがべったり。
 ひ〜。

 そんな気色い階層を抜け第8階層に到着。
 少し歩いたところにある看板には「ドワーフの居住区内 魔法使用禁止」と記されている。
 どうやらここにドワーフ族がいるようだ。

 第8階層は、ところどころに扉があるが、その全てに鍵が掛かっている。
 開ける術もないので、とりあえず進める所を歩いていく。

 やがて広めの部屋に出た。台所用品が並んでいる所をみるとここはキッチンなのだろう。
 キッチンを後にしてさらに奥へと進もうとしたその時、背後から巨大な黒い獣が出現した!

Black Beast

 なんだこいつ??
 邪魔者を排除すべく剣を構えて斬りかかる!

 ・・・あっ、死んだ(俺が)。

 む〜、一撃で殺されたぞ。これは接近戦は駄目だ。
 続いて魔法で攻撃!

 ・・・あっ、発動しね〜。

 看板に魔法使用禁止とは書いてあったが、発動すらしないのに禁止もへったくれもないだろう。

 こうなれば、私に残された手段は一つ! そう、逃げるのさ!

 奥に続く道をひたすら進んでいくと、下には一面の溶岩、そして辛うじて足場のようなものが見える場所に追い込まれてしまった。

Lava

 ここを行くしかないのか?
 そんなことを考えている間にも黒い獣は迫ってきている。

 ええい、どうにでもなれ! 一番近いところにある足場にジャンプ!

 足場から今飛び降りた洞穴を見上げると、ヤツは洞穴からこちらをジーっと見ているだけで、ここまでは追ってこないようだ。
 とりあえず一安心。

 さて、これからどうするか。
 奥の方に洞穴が見えるが、そこに辿りつくためにはこの足場をジャンプして渡っていかなければいけない。とはいえ、この足場と足場の距離はジャンプして渡れる距離なのか?

 まぁ、試してみるか。

 ジャ〜ンプ!

 ポチャン

 ボッ(溶岩で燃える音)

 あぅ、死んだ。

 むぅ、もっとギリギリの場所で飛ばないと駄目か。

 えい、ジャ〜 (ツルッ) あっ ポチャン ボッ

 あぅ、ギリギリ過ぎたか。

 死亡した回数を数えるのも、このまま旅を続けるのも嫌になるぐらい失敗したが、なんとか奥の洞穴まで渡ることに成功。
 もう2度とここには来ないぞ(涙

 なんにせよヤツから逃げれられたし、これでゆっくり探索が出来る。というわけで、洞穴内を再び探索開始。

 下に延びる洞穴を歩いていくと突き当たりでドワーフの死体を発見。食いちぎられていてほとんど原型がないが、やはりあの黒い獣にやられたのだろうか?
 この死体から「鍵」「力の石」「書物:溶鉱炉の使い方」「ドワーフの肉×2」を入手する。

 そういえばここに来る途中に鍵の掛かった扉があったっけな。
 そう思い、いま下りて来た坂道を少し戻り鍵の掛かった扉まで戻ると、坂道の上からまたヤツが出現。

 もぅ、しつこいな〜。

 急いで鍵を開け、扉の中に逃げ込む。

 扉の先をずっと走っていくと、やがて広い部屋に出た。

 部屋の中をざっと見渡すと幾つかの装置とハシゴが見える。

 まずは黒い獣から逃れるためにハシゴを上る。
 さすがのヤツもハシゴは上れず、下でうろうろするだけだ。
 下にいるヤツ目掛けて弓矢で攻撃するが、ダメージを受けている様子はない。やつは無敵だろうか?

 下に降りることができないのではどうしようもないので、ハシゴを上った場所を何かないかと探してみると壁にレバーを発見。とりあえず引いてみるが、なにも起きる気配はない。
 他になにかないかと下にある装置を覗くが、上からではいまいちよく見えない。

 しかたない。

 決死の覚悟でヤツのいる下の階に飛び降り、逃げ回りながら装置を調べていく。
 すると装置のひとつに導力スロットを発見。これに先ほど手に入れた「力の石」をセットして、再びハシゴの上に退避する。

 力の石により導力が供給されたプレス機が稼動を始めた。レバーを引くと中央にあるプレス機が下にあるものを粉砕する仕組みようだ。
 このプレス機の真下にヤツを誘い込めば圧死させることが出来るかもしれない。

 アム・シガールが囮になれヤツはすぐに寄ってくるのだが、そういう訳にもいかないので、プレス機の真下を目掛けて先ほど入手したドワーフの肉を投げ込む。

 あっ、喰ってる喰ってる!

 この隙を逃さずに急いでレバーを引く。

 するとプレス機はもの凄い勢いで真下にいた黒い獣を押し潰した!

黒き獣の最後

 手間かけさせやがって。

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