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見聞を広め隊(4日目)
■港町ポートカブール#1
西の街道の終点にある港町、ポートカブールに到着した。
さきほど街道で市民に襲われたので街に入っても大丈夫か心配だったが、どうやら杞憂に終わったようだ。
ポートカブールは海辺の町だけあって漁業が盛んなようだ。そこかしこに魚を売っている店が並んでいる。
空腹で死にそうな私は、そのうちの一軒をのぞいてみた。
カツオの刺身が93オレン!? 高いのか安いのかは知らないがとりあえずお金は足りる!
さっそく購入し、その場でがっつく。お腹が満腹になったのは何日ぶりだろうか。
よくよく見てみると、理由はわからないが、いくつかの魚や魚料理は70%もの値引きで売られていた。
街の人たちとの会話で「ここの魚は中央で高く買ってくれるんだぜ!」みたいな話を耳にしたが、確かにここで魚を仕入れて他の場所で売る貿易商プレイも楽しそうだし、なにより儲かりそうだ。
■港町ポートカブール#2
ポートカブールには戦士ギルドがあった。
戦士ギルドに加入するためにはテストを兼ねて一仕事こなす必要があるらしい。
もっとも、いまのところギルドに所属するという考えはないので話だけ軽く聞いて早々に戦士ギルドから立ち去った。
■港町ポートカブール#3
おもしろいものを発見。
これは、もしやアレですか?
おお、やはり。
数々の勇者たちを世界を救う使命から逸脱させてきた魅惑の機械、スロットマシンではありませんか。
こう見えても目押しには自信があるのですよ、とオレンをベットし、レバーを引こうとしたのだが動かない。はてさてとログを確認すると「コインがない」とのメッセージ。遊ぶためにはどこかでコインを買わないといけないようだ。
付近にいる店の関係者っぽい人たちに片っ端から声をかけてみたが、誰もコインを売っていない。
無念。無念と言えば無念のディダーロ。おぉ、ディダーロよ、なぜ世界はこんなにも思い通りに進まないのだ。なぜいつまでも記憶に残り続けているのだ。
スロットができない以上、この街に留まる理由はない。
町を出て探索を再開した。
■旅の終わり
ポートカブールからさらに北上しようとした私は大地の裂け目に行く手を阻まれた。
さすがにこれを飛び越えるのは無理がある。となると、街道を戻って大回りしないといけないな。
そう考えた私は、街道を東へ戻ることにした。食料補給を怠った状態で。
何日歩いただろう。街は全く見当たらあい。おまけに空腹がひどい。いつ餓死してもおかしくない状態だ。
街、街はないか・・・。
あれは街? 高い壁がそびえ立つ場所が見える。距離は遠くない。たどり着けるだろうか。
残る力を振り絞って歩みを進める。しかし、
ダメでした。餓死しました。あと少しだったのに。
これで今回の遠征は終了。得たものは多かったが、準備を忘れて餓死するという冒険者としてはありえない終わりを迎えた。