緊急クエスト、その前に
『危機! テツカブラを狩れ』の舞台となるのは地底洞窟。未知のフィールドでいきなり大型モンスターと戦うのは得策ではない。
そこで、同じ地底洞窟を狩り場とする別のクエストを実行し、地底洞窟を探索することにした。
クエスト:硫黄結晶の納品を受注(★2)
地底洞窟で硫黄結晶を4つ採掘し、納品するというクエスト。これならば簡単に終わるだろう。
ピッケルを数本用意し、地底洞窟へ移動する。
地底洞窟に到着した。
洞窟といっても真っ暗ではない。天井から光が差し込む場所もあれば、光を放つ苔が灯りとなっている場所もある。
さっそく採掘ポイントを発見し、ピッケルでガッシンガッシン掘る。だが、肝心の硫黄結晶が全く出てこない。1本、また1本と壊れていくピッケル。やがて支給品BOXに入っていたボロピッケルも使い果たした。
さて、どうしよう、ピッケルがない。クエスト達成に必要不可欠なピッケルがない。ないないない。
ここまでに入手した硫黄結晶は2個。あと2個掘らないことにはクエストを達成できない。
しばらく思案した後、調合でピッケルを作れた事を思い出した私は調合リストを確認。そこには素材に鉄鉱石となぞの骨が必要とある。鉄鉱石はここまでの採掘で在庫は潤沢。しかし、なぞの骨がない。
どこかに骨の発掘ポイントはないかと洞窟内を彷徨うこと数分。ようやく、ようやく骨の発掘ポイントを発見した。
さっそく発掘を行うと・・・
***「なぞの骨x2」を入手した***
きたこれ! まだまだ運が残ってたよ!
鉄鉱石となぞの骨を調合し、ピッケル2本の作成に成功。これで採掘を再開できる。
ピッケルが壊れた。2本とも壊れた。あれだけ苦労して作ったのに・・・。もう駄目だ。終わりだ。
クエストリタイヤの宣告をしようとメニューに手を伸ばす。
だが、そこには希望があった。サブターゲットだ! そうだ、そっちがあった。
サブターゲットは「熟成キノコ1個の納品」。これならピッケルもいらないし、今からでもじゅうぶん間に合う。
結果から先に書くと、熟成キノコなんて初めからこの洞窟内には存在しなかった。キノコを採取しても採れるのはマヒダケ、マヒダケ、マヒダケだけ。どんだけマヒダケ好きなんだよ! おまけにアイテムポーチの収納数が少ないせいでマヒダケを採るたびに要りますか?要りませんか?って、もういらんわーーー!
そっとクエストリタイヤを宣告し、疲れ果てた体を引きずりながら村へと帰還した。
地底洞窟から村に戻るまでの道中の事は良く覚えていない。ただ、入手したはずの硫黄結晶や大量のマヒダケはアイテムポーチから姿を消し、代わりに壊れたはずのピッケルが入っていた。
私は夢でも見ていたのだろうか。なら、この徒労感はいったい・・・。
ボロピッケルとピッケルを持てるだけ、現地でピッケルを調合できるように鉄鉱石となぞの骨を30個ずつポーチにしまい込み、私は再び地底洞窟へと向かうのであった。