クエスト:危機! テツカブラを狩れ(★3)

 ナグリ村に活気を取り戻すため、地底洞窟に巣食う魔獣テツカブラを討伐するのが今回の目的だ。
 テツカブラが採掘場に棲みついていることは事前に得た情報で判明している。地底洞窟で採掘場というと硫黄の煙が立ち込めるあの場所(エリア9)かなと目星をつけ、移動を開始した。

 現地(エリア9)に到着するとテツカブラの代わりにジャギィが出迎えてくれた。ご苦労なことだが、私が探しているのはお前らじゃない。
 さっさと片付けて他の場所を探そうと思った次の瞬間、付近を流れる川から飛び出してきた巨大なカエルがジャギィをバクリと丸のみする。
 異様に発達した顎を持ち、長い尾を持つ巨大な赤ガエル。今回のターゲット、テツカブラだ。
 ジャギィを一口で飲みこんだあの巨大な顎もさることながら、尾の先端にも見るからにヤバそうな鈍器らしきものが付いている。
 テツカブラはジャギィを消化し終えると、体を反転して私と相対する。お互い睨みあうこと数刻。はたして私は奴にとってのヘビか、それともナメクジか。

 テツカブラとの戦いがはじまった。
 命知らずのオトモアイルーに正面を任せ、いつものように敵の背後に回り込む。
 足を潰しておけばジャンプを封じ込められるかもしれないと、後ろ足を重点的に斬りつけていると、テツカブラは四股を踏むかのように片足を高く上げ、そして踏み下ろす。当然のごとく踏みつぶされる鈍感な私。しかし、それでも正面に回るのは怖いので背後から奴の後ろ足を執拗に攻撃する。

 テツカブラは稀に大きな声で鳴きだすが、これが耳をふさがないと耐えきれない音量のため、しばらく動きを止められる。また、奴が飛び跳ねて地面に着地する際にも大きな震動が発生するために動けなくなる。そもそも地底洞窟自体ところどころ地面がぬかるんでいるため、移動速度が落ちる。
 地底洞窟におけるテツカブラ戦はなにかと移動に苦労する戦いとなった。

 戦闘がはじまってしばらくすると、テツカブラがやたら私に向かって突進してくるようになった。オトモアイルーたちは何をしているのかと周囲を見渡すと成仏していた。そういえば、さっきあの大きな顎で、しかも火花が出るほどの勢いで、ガッシンガッシンと噛み砕かれていた気がする。

 こいつはまずいと剣を納め、一目散に逃走。テツカブラから距離を大きく広げたところで、奴が追ってきていないことを確認した後、切れ味の落ちた剣を研ぐ。
 するとテツカブラは口をもごもごさせたかと思うと、待ってましたとばかりに口から球状の液体を私に向けて吐きだした。
 綺麗な放物線を描き一直線に向かってくるその液体を、研摩中の私は避けることもできずに、ただただ見ていることしかできなかった。

 オトモアイルー復活後、アイルーに囮役を任せ、後ろ足への攻撃を再開。ただ、どうせ狙うのであれば尻尾を狙った方がよかったかなとちょっと後悔。

 その後、逃げ回るテツカブラを追いかけまわし、壁とテツカブラと間に挟まれて身動きがとれなくなったりもしたが、なんとかテツカブラの討伐に成功した。これでナグリ村の人々も元の生活に戻ることができるだろう。
 トドメをオトモアイルーに持っていかれた事だけがやや不満だけど、今回はアイルーたちが大活躍だったからこれで良し。

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