クエスト:獰猛なる矢尻たち(★4)

 まずは氷海がどのような場所なのかを確認するために、氷海を狩り場とする簡単そうなこのクエストを実行することにした。
 内容はスクアギル 8頭の討伐。前に配信クエストでスクアギル 10頭+αを達成しているので、アクシデントが発生しなければ問題なく終わるだろう。

 氷海といっても海上で狩りをするわけではない。氷海にある極寒の島が狩りの舞台だ。

 氷海を歩いていると、そのあまりの寒さに体が凍える。仮に歩みをとめようものなら体の熱を一気に奪われてしまうだろう。ホットドリンクで体を温め、スタミナを奪われないようにするのは氷海探索の基本だ。
 村から持ってきたホットドリンクをケチっていた私だが、そのことに気づいてからは惜しげもなく飲むようになった。

 スクアギルを狩るついでに氷海の特産素材がないか探していると、採掘ポイントでドラグライト鉱石を採掘できた。1ランク上の武器や防具の生産に必要なこの素材、せっせと掘りに通わねば。

 これといったアクシデントもなく、スクアギルの討伐は完了。村に帰還する。

クエスト:モンニャン隊、危機一髪!(★4)

 氷海を少し進んだところでザボアザギルからの攻撃を受けているモンニャン隊を発見。大急ぎでモンニャン隊とザボアザギルの間に割ってはいる。

 ザボアザギルは、最初はまたカエルかと思ったが、よくよく見てみればイモリに背びれを付けたような容姿をしている。丸っこいフォルムをしており、どことなく愛嬌がある。
 だが、そんなことを言っていられたのは初めだけ。ザボアザギルは口から冷気を吐き出したかと思うと、その冷気を身に纏い、氷の角槍と鎧を出現させた。
 ゆるキャラがグレるとこんな感じになるのかな、などと愚にもつかないことを考えながら、ザボアザギルとの戦闘を開始する。

 氷を纏ったザボアザギルを見て、まず危険を感じるのが鋭く尖った角だろう。あの角を前面に押し出して突進されたらひとたまりもない。
 私は、ザボアザギルの角による攻撃を最大限に警戒しながら立ち振る舞ったのだが、結局最後まで角は使われなかった。とんだはったりだ。

 その場で旋回してのなぎ払い、立ち上がってからの倒れ込むようなボディープレス、口から前方に吐き出される氷の弾がこの形態での主な攻撃。
 このうちのボディープレスだが、後ろ足に近いところであればダメージを受けずに済む。従って、奴の腹の下に潜り込みさえすれば、あとは攻撃し放題。そのあまりのボーナスステージっぷりに楽勝ムードが漂う。

 だが、そんなに甘くはなかった。
 ザボアザギルは、風船のように体を大きく膨らませると、ゴロゴロと転がって進路上にあるもの全てを押しつぶす。さすがにこの時ばかりは腹の下に潜り込んでの攻撃は自殺行為と言える。
 風船形態のザボアザギルは、よく物を吸い込む。この時にもたもたしていると奴の大きな口に飲み込まれて拘束状態になるので注意が必要だ。私は3回ほど奴の口内に吸い込まれ、思いきりハムハムされた。
 なお、ザボアザギルは風船状態から通常状態に戻る際に体全体から冷気を放出する。これに触れると雪だるま状態になるので、空気が漏れ始めたと思ったらすぐに逃げた方が良い。

 ザボアザギルの体力を削った後、シビレ罠にかかったところで捕獲玉を投げつけて捕獲する。
 しかしなんだ、この捕獲というのは慣れてしまえば本当に便利だ。
 シビレ罠で敵の動きを止めたとしても敵の体力が0になるまで攻撃しつづけられるとは限らない。その点、捕獲ならば、他の世界でいうところの「HP残量が10%以下の敵を即死させる」みたいなものなので、多少は楽にとどめを刺せる。
 本当に便利だ。

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