緊急クエスト:黒く蝕み地を染めん(2回目の挑戦)

 ゴア・マガラへの雪辱戦。今度こそ絶対に勝つ!!
 出発前ににゃんこ料理人のお店で腹ごしらえ。女帝エビ+ヘブンブレッドの料理を食して防御力【中】と体力+30の効果をゲットする。
 忘れ物もないし、これで準備は万端。クエスト出発口から遺跡平原へと出発する。・・・あ、クエスト受注してない。
 慌てて看板娘のところに引き返す。気持ちばかりが先走っていたようだ。こんなことでは勝てるものも勝てないと自分を戒める。

 遺跡平原到着後、すぐに奴の姿を発見した。しかし、どうしたことだろう。奴の頭から角は消えさり、通常形態に戻っている。いざとなったらサブターゲットの「ゴア・マガラの触角破壊」を実行してクエストを終わらせる予定でいたのに、肝心の角がないのでは戦って倒すしかない。

 角のないゴア・マガラは、はっきり言って弱い。奴の行動パターンに慣れてきた事もあるが、奴の腹の下に潜り込んでさえしまえはば後はやりたい放題できる。
 気をつけないといけないのが突進前の予備動作で横を向いた時。ついつい釣られて側面から攻撃したくなるが、接近したが最後、残念でしたとばかりに突っ込んで来る。頭ではわかっているのにどうしても引っかかってしまう。くやしぃ。

 逃げ出したゴア・マガラを追いかけて次のエリアへ移動。
 しばらく戦っていると、奴はついに最終形態へと変化した。あのカッコイイ角もちゃんと生えている。
 これでお前の触角をへし折ってやることができるぜ!

 だが、折られたは私の心だった。

 やはりこの形態のゴア・マガラは強い。さっきほどまでとはまるで別の個体のようだ。奴の吐き出す黒い炎は威力も速度も増しているし、前脚が2本増えて肩幅が広がったぶん突進も避けづらくなる。
 なんとか奴の触角をへし折ろうと頭部への攻撃を試みるもことごとく失敗。というか、そもそも角まで攻撃が届かない。それならば奴に飛び乗ろうと崖をよじ登ると、はたき落とされる。あわよく崖の上に登れたとしても、私が飛び降りた途端、入れ替わるように奴が崖の上に飛び乗る始末。一度だけ奴の背に乗ることができたが、あと一歩でダウンを奪えるというところで振り落とされてしまった。

 (俺、この戦いが終わったら武器を操虫棍に替えるんだ。)

 薄れゆく意識の中でそんなことを想いながら、私はキャンプポイントへと運ばれていった。

 こうなったら角を折ろうなんて馬鹿なことは考えない。無理矢理にでも倒してやる。
 温存していた鬼人薬を飲み、再びゴア・マダラのもとへ駆けだした。

 ゴア・マダラが二度目の逃走を始めた。あとを追いかけてエリアを移動する。

 次に私がゴア・マダラを発見した時、奴の頭から角は消えていた。やつが通常形態にもどった理由はわからないが、これは大チャンスだ。
 私は、再び奴の腹の下に潜り込むと、先程までの怨みをはらすかように剣を振るい続ける。

 三度目の逃走を始めたゴア・マダラを追いかけて隣のエリアに移動すると、奴はぐっすり睡眠中。
 ここで取り出したるはシビレ罠。これを寝ているゴア・マダラの脇にちょいとセットします。奴を蹴飛ばし起こしたところでシビレ罠発動。あとはこの捕獲玉をポンポンと二つ地面に落とせば、はい、捕縛完了。お疲れ様!

 意気揚々と村に帰還し、みんなが待つ集会場で報告を行う。
 ギルド内における我らが団、そして私の評価は上がったが、肝心のハンターランクはあがらない。いつになったら上がるのやら。
 やがて次の村へ行くぞと言い出す団長。ちょっとまって、ゴア・マダラを倒したら終わりじゃないの? そんな私の疑問をよそに話は進んでいく。

 まだまだ私のハンター生活は終わりそうにもない。

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