飛空船の建造に向けて
「山が邪魔なら空を飛んでいけばいいじゃない。」
そんな突拍子もない鍛冶子の提案に乗った団長が飛空船を造ると言い出した。
あいかわらず無茶なことを言う。だが、一度口にしたからには曲げないのがうちの団長だ。私もその話に乗るしかない。
飛空船の建造を頼むためにナグリ村へ向かい、ナグリ村の村長に相談する。
ナグリ村の村長から飛空船の建造と引き換えに出された条件は、グラビモスの討伐。たしか前に戦った岩竜バサルモスの成体がそんな名前だった。あれよりも堅いのと戦わないといけないのかと思うと気が重くなる。
クエスト:赤き皮のイーオスを狩れ(★5)
グラビモスの出現場所である地底火山を下見するため、地底火山を狩り場とする簡単そうなクエストを先に実行することにした。
そこで選んだのがこのクエスト。達成条件はイーオス8体の討伐。
今回は狩り場が地底火山ということもあり、一応火耐性を重視してカブラ防具を装備。使用武器は作りたてのロアルクロウ(攻撃154、水200)を選択した。
ところで、恥ずかしながら未だに敵の属性耐性を見極める方法がわからない。弱点を突かれた場合、モンスターはどのような反応をするのだろう。
地底火山のキャンプポイントでいつものように支給品BOXから地図を取り出し、ふと気づく。
このマップ、地底洞窟と同じじゃないか?
それを確認するために狩り場に飛び降りてみると、うん、水が熔岩に変わっていること以外は同じ地形だ。
ただし、暑さのせいで立っているだけでもスタミナを消費するため、クーラードリンクは必須。また、間欠泉のように噴き出すマグマや地表を流れる熔岩に触れるとダメージを受ける点には注意が必要だ。
狩り場の下見をする必要がなくなったので、さっさとイーオスを倒してクエストを達成する。
クエスト:ドクターのドス毒研究(★5)
ドスイーオス討伐クエスト。
下位種のイーオスがランボスの色違いだったのでもしやと思ったら、案の定ドスイーオスはドスランボスの色違いだった。色以外で違う点といえば、毒を吐き出すことと、水たまりならぬ毒だまりをつくるところか。
とっとと倒してクエストを終わりにする。
クエスト:熱地に現る、グラビモス!(★5)
熔岩の中から放たれた一筋の炎がまるでビームソードのように大地を切り裂く。
不意に受けたその攻撃に私が戸惑っていると、熔岩の中からのそりのそりと一頭の巨大な竜、バサルモスが現れる。そして、奴は私を見据えると、さらに攻撃を加えんと口元に炎を蓄えはじめた。
ようやく動けるようになった私は、大慌てで奴の放った火球を回避する。こういう戦いの始まり方はよろしくない。
奴が炎を球状に、あるいはレーザー状に放つ瞬間を狙って接近し、斬撃を与える。
だが、奴が炎のレーザーを放った時だったか。奴の脚もとで剣を振るっていた私の体は、突如高温に包まれたかと思うと炎上した。もちろんレーザーには当たっていない。
何が起こったのかと少し離れた場所から観察していると、奴はレーザーを放った直後に赤みがかった蒸気を体の下から排出し始めた。その蒸気に触れ、ひっくり返るオトモアイルーたち。先ほどのダメージはあの蒸気に触れたせいかと得心する。
奴が体の下から噴出する蒸気には2種類あり、赤い色が高熱を帯びた蒸気、白色が睡眠ガス。
いずれの場合も噴出前に少しだけ蒸気が漏れるので、それを確認次第大急ぎで奴から離れる必要があった。
グラビモスはバサルモスの成体ということで、片手剣では攻撃をはじき返されてしまうかと思いきや、意外や意外、ざっくざっくと斬りつけることができる。これはロアルクロウに付随する水属性の力あってのものだろうか。
レーザー発射後の蒸気放出、尻尾によるなぎ払いや横転など、奴に接近して攻撃するのは何かと骨が折れる。それでも奴の隙を突いては背に飛び乗り、奴が倒れ込んだところに大タル爆弾を爆破させてダメージを与えていく。
奴がふらふらとした足取りでエリア移動したのを確認後、奴がダウンした隙にシビレ罠をセットして捕獲する。
捕縛までに要した時間は約30分。猫車の世話にはならずに済んだものの、本当に手こずらされた相手だった。