ペニンシュラ地区 ミアスラズニアの墳墓
指令本部が置かれている建物からさほど離れていない民家の前に一人の衛兵が見張りに立っていた。
「おい、お前! ここで何をしている? ここはティール神殿の管轄地だ」
ティール神殿の管轄地? ということは、ここが例のミアスラズニアの墓が見つかった場所か。
「私はオレフ判事からの依頼でプライリーという人物に会いに来た。これを」
そういって衛兵にオレフ判事からの手紙を見せる。
「ふむ、たしかにオレフの手紙だ。失礼した。ブライリー司祭なら下にいるぞ」
「分かりました。それでは」
衛兵に許可を取り、部屋の奥にある階段を下り地下へと進む。
地下は思ったより狭く、階段を下りて正面の扉を開くと霊室に出る。
霊室のなかには一人のドワーフが立っていた。
「ブライリー司祭ですか? オレフ判事からあなたに会うように言われてきました」
「確かにワシはブライリーじゃが、お前は誰だ?」
オレフ判事からの手紙をブライリー司祭に見せる。
「ようきてくれた、待っておったぞ。オレフのヤツから聞いておるじゃろうが、ここはミアスラズニア・フェアブレイドの墓じゃ。彼女はこの街の創始者ハルエス・ネヴァーの親友じゃった。ネヴァーの墓を探す手がかりがここで見つかることを期待しておる」
「この墓から何か分かったことは?」
「それがのう・・・。この墓を発掘調査していたものたちは皆疫病で死んでしもうて、詳しいことは分からんのじゃ。じゃが、発掘部隊長のジェイコブが残した日誌なら、ほれ、その箱にはいっとる」
「なるほど、失礼します」
ブライリー司祭が指差した方向にある箱の中には日誌とみごとな装飾が施された剣と矢、盾が入っていた。
剣や盾は実戦で使えるような作りにはなっておらず、おそらくは祭儀用に作られたものだろう。(祭儀用の剣、祭儀用の盾、祭儀用の矢を入手)
発掘部隊長のジェイコブが書き残した発掘日誌を読む。
日誌にはこのペニンシュラ地区のもの以外に、3つの墓の場所が記されていた。
- ベガーズ・ネスト地区:大墓地
- ドックス地区:北西地区の水路
- ブラックレイク地区:南西地区
ブラックレイク地区だけ場所がアバウトだな・・・。
なお、日記によれば、それぞれの墓は魔法によって封印されており、封印を解く為の鍵は謎かけとなっているらしい。
ちなみに、このペニンシュラで発見された墓所の謎かけは『この石、季節の移ろいなければ、森のダイヤモンドなり』で、答えは「エメラルド」。
霊室の扉脇に置かれた宝箱にエメラルドを入れることにより、扉が開いたことが記されていた。
一旦霊室の外に出て、扉の脇に置かれた宝箱を調べてみると、たしかにこの謎かけの文章が彫られている。
「これ持っていっても構いませんか?」
「うむ、構わんよ。死んだ発掘部隊の奴らのためにもネヴァーの墓を見つけてやってくれ」
「頑張ります。それでは」
しかし、謎かけか・・・苦手だなぁ。墓所の守護者と戦うとかのほうが数倍気が楽だよ。