ペニンシュラ刑務所 1階にて
地下道を抜けた先は刑務所の看守長控え室だった。
数人の囚人が看守長控え室内を物色している。
「いっきにこの階を制圧するぞ」
「OK!」
シャルウィンを合図をかわした後、扉の陰から一気に飛び出し、囚人達に反撃の機会を与えることなく切り伏せる。
そのまま看守長控え室を後にし、牢獄北棟を抜け、正門がある正面広間へ。
「な、なんだてめーら。いったいどこから入ってきやがった!?」
急襲され、混乱する囚人達を次々を斬り倒し、広間を制圧。施錠されていた正門を開き、脱出口を確保する。
勢いにのった私達は広間に隣接する小部屋も制圧し、牢獄北棟及び南棟の檻を開いて捕らえられていた衛兵を解放。
そして、正門広間から延びる中央通路を走りぬけ、地下へと続く階段付近を守っていた囚人達を全て倒し、刑務所1階を完全に制圧した。
ペニンシュラ刑務所 地下1階にて
小休憩をとった後、地下1階へと下りる。
「ししっ! 早く、監房の中へ、見回りに見つかる前に!」
地下1階に下りたばかりの私達の目の前を横切るように走り抜ける男。囚人服を着ているわけでもないし、看守の格好をしているわけでもないので、敵なのか味方なのか見た目では判断がつかない。しかし、もし看守ならば有力な情報が聞きだせるだろう。
彼に言われるまま近くの小部屋へと入り、扉の鍵を閉める。
「あの囚人たちの仲間か? 」
そう訪ねてくる謎の男。その質問をそっくりそのまま返したい。
そういえば、上の階で解放した衛兵は、看守や衛兵は全員捕らえられ拷問を受けていると言っていた。ということは、この男は囚人で看守を装っているのかもしれない。
ここはひとつ、こちらも囚人を装い仲間のふりをするか。
となると・・・
- ああ、そうだ・・・監房に戻れ。それとも、このまま成り行きに任せるか?
- いや、奴らと戦ってここまで切り開いてきた。
- ・・・なぜ質問する。
1番でファイナルアンサー!
「ああ、そうだ・・・監房に戻れ。それとも、このまま成り行きに任せるか?」
「どうかな? 今度のお相手はおまえといくか。この前の奴と同じくしとめてやる。これでもくらえ!」
男は手に持ったボウガンをこちらに向け、矢を撃ちだしてきた。
あれ?選択ミスったか!?
「ちょ、ちょっと待て。いまのは嘘、俺はレディ・アリベスの・・・」
「黙れ黙れ黙れ! 脱獄囚は死刑ぃいぃぃぃぃ」
もはやこちらの声は男の耳には届かないようだ。
仕方ない。こちらも剣を抜き、男に斬りかかる。
この大規模脱獄事件が収まった後に発見されるであろう彼の死体は、他の看守達と同様、脱獄囚の手にかかって殺されたものとして処理されるだろう。
真実は闇の中・・・。
1階に続き地下1階を制圧した私達は、刑務所の地下2階、通称『地獄穴』へと足を踏み入れるのであった。