ドックス地区 ジム・シーディーの酒場前にて
コインを握り締め、ジム・シーディーの酒場へと向かう。
しかし、酒場の前まで来た時、俺の周りに突如として轟音とともに4本の煙が立ち昇った。
何だ、何が起こった?
少し驚きつつも反射的に剣を手に取り、周囲に注意を払う。
やがて煙が揺らいだかと思うと、中から4人の男が姿を現した。手にはナイフを持っているが、動きはそれほど素早くない。おそらく街のチンピラ程度の実力だろう。
しかし、こいつら何者だ。人に恨まれるようなことは(いまのところ)していないはずだが。
「治療薬の材料を渡して貰おうか」
治療薬の材料? なるほど、そういうことか。
「お前らには渡せないな」
「ペッ、ならば力ずくで奪うまでよ!」
奴らの言っている治療薬の材料(ディヴァウラーの脳)は既にアリベスに渡してあるので俺の手元にない。しかし、それを言ったところで無駄だろう。
少々不意を就かれた格好になったが、チンピラ程度には負けられない。慌てずに一人ずつ返り討ちにしていく。
襲撃者を全員倒した後、身元を割り出す手掛かりになるような物はないかと調べてみると、遺体のひとつからメモのようなものが見つかった。
差出人は不明だが、アリベスが疫病の治療薬を作成することを阻止せよ、といった内容が記されている。
なんにせよ、これはアリベスに報告しておいたほうがよさそうだ。
ホール・オブ・ジャスティスにて
一旦ホール・オブ・ジャスティスへと帰還し、レディ・アリベスにメモを手渡す。
メモを読んだアリベスは、これをフェンシックに渡すように言ってきた。フェンシックはティール神を信仰するクレリックで、今回の事件では敵の正体を暴く任務に就いている。
同じ建物内にいるフェンシックの元へ向かう。
フェンシックは今日もデスターと一緒のようだ。
ちなみにデスターはヘルム教のウィッチ・ナイトで、事あるごとに俺やアリベスにつっかかってくる。死悶の疫を食い止めるための同胞とはいえ、あまり好い印象を持てない人物だ。
フェンシックに手紙を見せると、彼は非常に興味を示したようで、いくらかの報酬を貰うことが出来た。
そして毎度のように嫌味を言ってくるデスター。
まったく、この男は・・・。