ブラックレイク地区の後始末

 残った仕事をかたづけるため、再びブラックレイク地区へと足を向ける。

 ブラックレイク手前の貧困街でまたも謎の刺客の襲撃を受ける。
 さすがに三度目だけあって相手も本気のようだ。腕利きのアサシンを送り込んできやがった。

 俺とシャルウィンが各々アサシン 2人を相手に戦う。

 倒し終えたアサシンの死体からは、またも指令書(匿名の手紙)が見つかった。

 戦闘中にやられてしまったシャルウィンを迎えに行くついでに、この手紙をフェンシックの元に届け、報酬を受け取る。

 続いてフォルモーザを暗殺するため、彼女が演説をしている広場へ向かう。

 広場には今日も数人の聴衆がいるようだ。これでは人知れず彼女を殺すということは無理だろう。
 しかたない。ここは一つ芝居をうつか。

「戻ってきたのですね。首尾はいかがでしたか?」

 そう訪ねてくるフォルモーザに対し、

「我が主メルダネンの命によりお前の命を頂きに来た。メルダネン様はお怒りだ」

 わざと周りの聴衆に聞こえるよう大声で言い放つ。

 それを聞いた彼女の表情が一変する。

「あ、あなた、裏切ったわね」
「もとよりお前の仲間になった覚えはないがな」
「くっ、そう簡単にやられるものですか!」

 呪文の詠唱を始めたフォルモーザに対し無常の剣が振り下ろされる。

 ・・・

 倒れたフォルモーザの所持品を奪い取った後、この惨劇を観ていた聴衆にむけ

「メルダネン様に逆らうものはこうなるのだ、覚えておけ!」

 と言い放つ。
 これで人々の脳裏には、フォルモーザはメルダネンからの刺客によって命を奪われた、ということだけが印象つけられるだろう。・・・たぶん。

 そのまま逃げるように広場を後にし、メルダネン邸へと向かう。
 フォルモーザが死んだことを報告するため、そして最後の仕事を終わらせるために・・・。

「待っておったぞ。フォルモーザの奴が死んだという噂は聞いた。よくやってくれたな」
「・・・・・」
「ん? どうした? ほら約束の報酬 500Goldだ。受け取ってくれ」
「忘れていたが、俺は一度受けた依頼は必ず遂行することにしているんだ。フォルモーザからの頼みだ、悪いが死んでくれ」
「き、貴様・・・」
「死ね、街の人々を脅かす悪の魔法使いめ!」

 ・・・・・

 ブラックレイク地区で繰り広げられたメルダネンとフォルモーザの二大貴族による私闘は、両者の死という形で幕を閉じた。

 多額のGoldと数点のマジックアイテムを手にしながら俺は考える。争いとはなんと不毛なものだろうと。

Copyright (C) 2005 Privespa All Rights Reserved.