スキングラッドの街の狂人 (Paranoia)

■スキングラッドの街

 スキングラッドの街に到着した。レベル30を越えてようやく3つ目の街を訪れるというのも少々旅のペースが遅い気もするが、そこは人それぞれというやつだ。
 このスキングラッドの街は道を挟んで北と南とに別れており、北側には商店やギルドハウス、南側には大礼拝堂と住宅地がある。また、この街はワインが特産物のようで、街の郊外にはワイン農園があり、ワインを醸造するための樽が街のそこかしこにある。

■Glarthir

 街なかを散策していると一人の男が俺に話しかけてきた。
 男は名をGlarthirといい、ここでは話せないから深夜に大礼拝堂の裏まで来てくれと一方的に告げ、去っていった。
 いったいなんなのだろう。

 ≪Quest - Paranoia≫

 適当に時間を潰して深夜になるのを待ち、言われたとおりに大礼拝堂の裏へ行くと、彼はすでにそこにいた。そして、こちらに気づくと近づいてきて、また勝手に喋り始めた。

 彼がいうには、彼はこの街の全ての人から監視されているらしい。そして、彼に対してなにかよからぬ計画を立てていると。
 次に彼は何人かの人物の調査を依頼したいと言ってきた。

 まずはBernadette Penelesという女性の素行調査。その女性は毎朝6時に彼の家の前に現れては彼の後をつけまわし監視しているという。

 街の人から監視されるということは、彼はそうされるような事をしでかしたのだろうか。それともただの被害妄想か。
 まあ依頼料は払うといっていることだし、引き受けてもいいだろう。

■スキングラッドの守衛隊長Dion

 Glarthirと別れた後、ハリコミを開始する時間まで仮眠を取ろうと宿に向かう途中で、この街の守衛隊長Dionに話しかけられた。どうやら俺とGlarthirが会って話していたところを見ていたらしい。
 Glarthirと何を話していたのか聞かれたので、正直にGlarthirから受けた仕事の依頼内容を話すと、彼は俺に対して一つ忠告してきた。
「Glarthirはクレイジーだ、かかわってはいけない」と。
 最後に彼はGlarthirが奇行に走るようなことがあれば、その時は通報してほしいと言い残し、去っていった。

■Bernadette Penelesの調査

【5:52 AM】
 Glarthirの家の前でハリコミを開始した。
 Glarthirがいうには、調査対象であるBernadette Penelesという人物は毎朝6時に彼の家の前に現れるという。

【6:00 AM】
 Glarthirが家から出てきた。彼は意外と早起きのようだ。

 その数分後、彼の向かいの家から一人の女性が出てきた。彼女が今回のターゲットであるBernadette Penelesのようだ。真向かいの家の住人ならば毎朝彼の家の前に現れるというのもうなづける。
 彼女は家を出たあと大礼拝堂へ向かい歩き始めた。そして、その後をなぜかGlarthirがついていっている。彼は彼女が彼の後をつけて監視しているといっていたが、これではまるで正反対だ。
 Bernadetteは大礼拝堂へ入ると朝の祈りを捧げはじめた。そして、朝の礼拝が終わると彼女は大礼拝堂を出て、そのまま帰宅する。

【5:32 PM】
 気がつくと夕方になっていた。どうやら居眠りをしてしまったようだ。
 Bernadetteはというと家にはおらず、裏の畑で農作業をしていた。

【9:00 PM】
 Bernadetteはようやく畑仕事を終え、家に帰宅した。遅くまでご苦労様です。

【11:00 PM】
 大礼拝堂の裏へ向かい、GlarthirにBernadetteはあなたのことを監視もしていなければ後をつけまわしてもいなかったと報告する。
 彼はその報告に対して驚き、疑念を持ったようだが、まあ一応は納得したようだ。

 彼が次に調査してほしいといってきたのはToutius Sextiusという人物で、どこにいても見張られているような気がするというのが理由のようだ。
 完全に被害妄想のような気もするが、まあ引き受けた仕事だし、仕方がない。

■Toutius Sextiusの調査

【5:31 AM】
 Toutius Sextiusの家の前でハリコミを開始した。

【9:00 AM】
 Toutius Sextiusがようやく家からでてきた。
 彼は東門から街を出ると山頂にあるスキングラッド城へ向かい、城の大広間で仕事を始めた。
 どうやら彼は城で従事する者のようだ。

【0:24 PM】
 Toutius Sextiusは城内で仕事を続けているが、彼の監視に飽きてきたので一足先に街へ戻ることにした。

【3:36 PM】
 Toutius Sextiusが街に戻ってきた。
 彼は自宅には立ち寄らずにそのまま西門を抜けて再び街の外へ。彼はそこで馬に乗ると、街郊外にある羊の放牧地へ向かった。
 視察かなにかだろうか。野草を摘みながら彼の監視を続ける。

【5:00 PM】
 羊と羊飼いは厩舎に帰ったが、彼はいまだにこの辺りをうろうろしている。

【9:00 PM】
 彼は馬から降りると街へ向かい歩き始める。そして、街に入るとそのまま帰宅した。

【10:52 PM】
 大礼拝堂の裏へ向かい、GlarthirにToutiusはあなたのことを監視していなかったと報告する。
 彼はその報告を信じられないといっているが事実なのだから仕方がない。

 彼が次に調査してほしいといってきたのはDavide Surilieという人物で、彼のことをつけねらう秘密結社の中心人物らしい。
 いい加減うんざりしてきたが、この人の調査で最後らしいのでぐっと我慢する。

■Davide Surilieの調査

【5:44 AM】
 Davide Surilieの家の前でハリコミを開始した。

【6:30 AM】
 Davide Surilieが家からでてきた。
 彼は西門から街を出ると、郊外のワイン農園で仕事を始めた。
 暇なので弓矢を自分の真上に放ち、落下してきた矢をキャッチして遊ぶ。

【0:06 PM】
 遊びに夢中になっていると、いつのまにかDavide Surilieの姿が農園内から消えていた。どうやら昼飯を食べるため家に帰宅したようだ。
 そのまま彼の家の前でハリコミを続ける。

【1:00 PM】
 雨が降ってきた。

【10:00 PM】
 家に戻って以降、彼はまったく出てこない。
 雨はまだ降り続いている。

【11:02 PM】
 大礼拝堂の裏へ向かい、GlarthirにDavideはあなたのことを偵察していなかったと報告する。
 その報告を聞いた彼はしばらく考え、ある結論に達したようだ。
 「そうか、お前もあいつらの仲間だったのか」と。
 そして彼は奇声を上げながら襲い掛かってきた。

 守衛隊長のDionがいっていたとおり、彼は狂人だったようだ。彼のことをつけねらう人物も秘密結社も彼の妄想の中以外では存在しなかったのだ。
 けど、もう大丈夫、彼を悩みも苦しみもない、全てから解放される場所へ送ってあげたから。

 ≪Quest - Paranoia(偏執病) - Complete≫

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